飲食店客席レイアウトの決め方と、家具の選び方

飲食店の開業にあたって、最も重要な要素の一つが店舗レイアウトの構築です。
店舗の内装デザインを考えることは、夢が膨らんでワクワクする作業でしょう。
しかし、店内のデザインは見た目や雰囲気だけでなく、使い勝手も考慮して決める必要があります。
お客様が快適に過ごせるか、移動はしやすいか、スタッフはスムーズに作業できるか、といった点も非常に重要なのです。

飲食店に必要な間取りは大きく分けると「キッチン」「ホール」「バックヤード」と3つに分けられます。
今回はお店の顔である「ホール」のレイアウトの決め方や、必要な家具・設備についてご紹介します。

客席に必要な家具・設備

<家具>
テーブル、チェア、照明、レジカウンター、待合席、傘立て 等

<設備>
冷暖房設備、防犯設備、音響設備、トイレ、パソコン、電話、レジ 等

テーブル

お客様が食事をするのに欠かせない「テーブル」
テーブルはダイニングテーブル・カフェテーブル・ローテーブルなど様々な種類がありますので、お店の雰囲気や提供する料理によって決めましょう。

チェア

お客様が直接腰かける椅子は、座り心地が何より重要になります。
また、開店から閉店まで、お客さんが入れ替わるたびに立ったり座ったりと繰り返し使われ続ける為、高い耐久性が必要となります。
業務用家具であれば一般家具よりも耐久性が高く頑丈な造りになっているいることが多いです。

照明

照明の明るさでお店の雰囲気は180度変わるので照明選びも重要なポイントです。
食欲を高める、料理を美味しく見せる光は「電球色」と言われています。


あとは、スポットライトやペンダントランプ、シーリング等お店の雰囲気に合わせて選ぶといいでしょう。
また、デザイン性のある照明はインテリアのアクセントにもなってくれます。

客席のレイアウト

客席数の目安

飲食店の種類にもよりますが、1坪あたりの座席数は基本的に「1.5~2席」だと言われています。

例えば、高級レストランのようにゆったりとした空間をつくる場合は1坪あたり1席と余裕のあるレイアウトすることも考えられます。
一方、ラーメン店等の回転率を重視するお店や、立ち飲みのような近い距離感を作る場合1坪あたり2席とし、店内の座席数を増やしたりもします。

テーブル間の距離

来店から客席への移動、トイレ、会計、退店にいたるまで、お客様が快適に移動できるレイアウトを心がけましょう。

メインとなる通路は約1200cm、それ以外の通路でも60cm程度は確保すべきです。
店内が満席になっても、お客様・スタッフが問題なく移動できることが求められます。

しかし、上記にあげたような回転率を重視するお店や、あえて近い距離でコミュニケーションをとりやすくするお店など様々なお店があるので、自店の雰囲気にあわせて各動線を確認しながらレイアウトを構築していきましょう。

客席パターンの組み合わせ

カップル席と一人席を作る、あるいはカウンターとテーブル席を作るといったように座席にバリエーションを増やすと、作業効率も上がり、見た目も華やかになります。

バリエーションなし
バリエーションあり

例えば牛丼店やラーメン店などのようにカウンター席を多く設置すれば、1~2人で来られたお客が利用しやすい反面、4名などのグループで来店された場合は横並びになるため利用しにくくなります。
逆にテーブル席ばかりにすると、1人客がテーブルを占領してしまうため席効率が悪くなってしまします。

客席バリエーションを増やすことで、来店人数に合わせて無駄なく客席を確保することができます。
お店によって想定される組人数に合わせて、テーブル席やカウンター席の組み合わせを考えるといいでしょう。

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