応接室は「お客様をおもてなしする」という重大な役割を担っている場所です。
また、来客が長時間滞在することも多く、会社のイメージとして定着しやすい場所です。
今回は、応接室のレイアウトについての基本的な考え方や注意点をご紹介します。
応接室はお客様をもてなし、できるだけリラックスした状態で会話をするためのスペースです。
そのためチェアはソファなどのゆったりしたタイプであり、飲み物やお茶菓子を置けるローテーブルも設置されます。
一方、会議室は商談やディスカッション、プレゼンテーションといった打ち合わせをするためのスペースです。チェアとテーブルは、資料を見たりメモを取ったりと、着座での作業にふさわしい高さが採用されます。
オフィスのスペースの都合で、応接室と会議室を併用する場合は、会議室よりは快適に座れるチェアを、応接室よりは物書きのしやすいテーブルを選択。
会議の時にある程度のチェアが必要な場合は、不要時に収納できるスタッキングタイプのチェアを選択するといいでしょう。
応接室をオフィスの奥に設置してしまうと移動の手間がかかるうえに、執務室を通ると重要書類が見えたりするリスクがあります。
おもてなしとセキュリティの観点から、応接室を設置する場所はオフィスの出入り口からなるべく近い場所にしましょう。
応接室までの通路はなるべく広く確保し、スムーズに移動が行えるようにしましょう。
通路にゆとりがある場合は、観葉植物や絵画を飾ると華やかになり好印象につながります。
入り口から一番奥の座席が上座になります。
立ったり座ったりするのにチェアが動かせるスペースを確保するのはもちろんのこと、入口から上座までの間にも余計な動線が生じないよう気を配ります。
家具を選ぶ前に応接室の広さ、ドアのサイズを確認しておきましょう。
部屋の広さに対して家具が大きいと圧迫感が出てしまい、反対に家具が小さいと落ち着かない雰囲気になります。
部屋と家具のサイズ感のバランスがいいと、落ち着いた快適で落ち着いた雰囲気になり移動もスムーズに行えます。
一般的な応接家具セットは、2~3人掛けのソファが1脚と、1人掛けソファが2脚、ローテーブルが1台となります。
ただし、会議などで使用する機会が多い場合などは、メモを取ったり資料を確認できるよう高さのあるテーブルや、座りやすいチェアの方が使いやすいため、使用目的に沿って選びましょう。
ソファやチェアの素材によってかかるコストや特徴が異なるため、予算を決めたうえでの選定が必要です。
– | ファブリック | 合成皮革 | 本革 | メッシュ |
---|---|---|---|---|
価格 | ◎ | ◎ | △ | ◎ |
耐久性 | △ (摩擦) | △ (経年劣化) | ◎ | △ (穴が広がる) |
防汚性 | △ (ホコリ) | ◎ | ◎ | △ (ホコリ) |
通気性 | ◎ | ○ (本革より劣る) | ◎ | ◎ |
見栄え | △ | ○ (本革より劣る) | ◎ | △ |
<ファブリック>
安価で通気性もよく、カジュアルなオフィスにもなじみやすい印象です。一方で汚れが付着しやすいといったデメリットもあります。
<合成皮革>
本革に次いで品質に優れており、価格も安価。経年劣化しやすいデメリットもあります。
<本革>
すべての項目で品質が優れていますが、価格は他の素材に比べて高額です。
<メッシュ>
通気性がよく、長時間座っても疲れにくいので会議用チェアで多く用いられます。すき間にホコリがたまりやすいというデメリットもあります。